「Samba AD DC上でのWinbinddの設定」の版間の差分
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Samba アクティブディレクトリ(AD)ドメインコントローラ(DC) | Samba アクティブディレクトリ(AD)ドメインコントローラ(DC)での<code>Winbindd</code>の構成は、ドメインメンバの場合とは異なります。ドメインメンバとしてサービスを設定するには、「 [[Sambaをドメインメンバとして構成する]] 」を参照して下さい。 | ||
== Winbind と Winbinddサービスとの違い == | == Winbind と Winbinddサービスとの違い == |
2018年3月23日 (金) 13:46時点における版
はじめに
Winbindd
サービスを使用すると、次のことが可能になります。
chown
やchgrp
などのローカルコマンドでドメインユーザやドメイングループを使用できます。ls
コマンド等で、ドメインユーザやグループを表示できます。
Samba アクティブディレクトリ(AD)ドメインコントローラ(DC)でのWinbindd
の構成は、ドメインメンバの場合とは異なります。ドメインメンバとしてサービスを設定するには、「 Sambaをドメインメンバとして構成する 」を参照して下さい。
Winbind と Winbinddサービスとの違い
Samba 4.0と4.1は、samba
コマンドに組み込まれた新しいWinbind
実装を使用していました。 しかし、この実装は正
しく機能しませんでした。 このため、Samba 4.2ではwinbindd
ユーティリティをドメインコントローラ(DC)で使用することがで
きました。 Samba 4.2よりも前のSambaを実行している場合、Winbindd
を使用する前に、サポートされているバージョンに更新してください。 詳細は、「Sambaの更新」を参照してください。
Sambaドメインコントローラ上でのIDマッピング
IDマッピングは、Samba ドメインコントローラ(DC)では、ドメインメンバの場合とは異なる動作をします。例えば、smb.conf
ファイルでad
(rfc2307)やrid
などのIDマッピングバックエンドを構成することはサポートされていないため、samba
サービスが失敗する可能性があります。詳細については「smb.conf
にidmap config
パラメータを設定しているドメインコントローラでの共有へのアクセスに失敗する」を参照して下さい
SambaアクティブディレクトリDCでは、Winbindd
は常にユーザID(UID
)およびグループID(GID
)を、ADオブジェクトに設定されたuidNumber
およびgidNumber
属性で設定された値から、読み取ります。UID
またはGID
が割りあてられていないユーザ、及びグループの場合、IDはDC上でローカルに作成され、/usr/local/samba/private/idmap.ldb
に格納されます。
<WRAP important 100%> ローカルIDが生成された後にADオブジェクトのプロパティにIDを設定すると、Winbinddはwinbinddのキャッシュの有効期限が切れた後、またはnet cache flush
を手動で実行した後にディレクトリの値を使用します。
オペレーティングシステムは、IDを使用してファイルの所有権を管理します。ユーザーが新しいIDを使用してファイルにアクセスできるように、ファイルのアクセス許可を手動でリセットする必要があります。 </WRAP>
smb.confファイルでのWinbinddパラメータの設定
Samba Active Directory(AD)ドメインコントローラ(DC)上でWinbindd
を実行するには、ほとんどの場合、smb.conf
ファイルの設定は必要ありません。
ユーザーIDとグループIDは、Active Directory(AD)からロードされるか、ローカルで自動的に生成されます。詳細については、「Sambaドメインコントローラ上でのIDマッピング」を参照してください。
Samba DCでは、winbindテンプレートモードのみがサポートされています。このモードでは、すべてのユーザーが以下を取得します。
- 割り当てられたホームディレクトリパス。
template homedir
パラメータで設定します。このパラメータのデフォルト値は/home/%D/%U
です。 - 割り当てられたシェル。
template shell
パラメーターで設定します。このパラメータのデフォルト値は/bin/false
です。
Winbindd
が提供するすべてのドメインユーザーにログオンシェルとして/bin/bash
と、ホームディレクトリパスとし
て /home/%U
を割り当てるには:
smb.conf
ファイルの[global]
セクションに次のパラメータを追加します。
template shell = /bin/bash template homedir = /home/%U
詳細は、smb.conf(5)
のマニュアルページを参照してください。
- sambaサービスを再起動します。
<WRAP important 100%> Samba AD DCでは、smb.conf(5)
のマニュアルページに記載されているすべてのWinbindd
関連パラメータがサポートされているわけではありません。さらに、idmap config
などの一部のパラメータでは、samba
サービスが失敗する可能性があります。現在、マニュアルページでは、DCでサポートされているパラメータは強調表示されていません。したが
って、デフォルトを維持するか、このセクションで説明するパラメータのみを使用することをお勧めします。 </WRAP>