SambaをActive Directoryドメインメンバとして構成する
はじめに
Sambaドメインメンバは、Sambaを実行しているドメインに参加しているLinuxマシンで、NT4プライマリドメインコントローラ(PDC)またはActive Directory(AD)ドメインコントローラ(DC)などのドメインサービスを提供しません。
Sambaドメインメンバーでは、次のことができます。
- ファイルとディレクトリのローカルACLでドメインユーザーとグループを使用します。
- ファイルサーバーとして機能するように共有を設定します。
- プリントサービスをプリントサーバーとして機能させるように設定します。
- ドメインユーザがローカルにインストールされたサービスにローカルでログオンするか、または認証することができるようにPAMを設定します
。
Samba NT4ドメインまたはSamba ADの設定の詳細については、「svradmin/samba4/transdoc/domain_control」を参照してください。
インストールの準備
一般的な準備
- Sambaプロセスが実行中でないことを確認します
# ps ax | egrep "samba|smbd|nmbd|winbindd"
もし、samba
、smbd
、nbmd
、あるいはwinbindd
などのプロセスが出力された場合は、そ
のプロセスを停止させて下さい。
- 以前にこのホストでSambaインストールを実行していた場合:
- 既存の
smb.conf
ファイルを削除してください。ファイルへのパスを一覧表示するには、次のように入力して下さい。
# smbd -b | grep "CONFIGFILE" CONFIGFILE: /usr/local/samba/etc/samba/smb.conf
- 全ての
*.tdb
や*.ldb
などのSambaデータベースファイルを削除して下さい。Sambaデータベースを含むフォルダを一覧表示するには:
# smbd -b | egrep "LOCKDIR|STATEDIR|CACHEDIR|PRIVATE_DIR" LOCKDIR: /usr/local/samba/var/lock/ STATEDIR: /usr/local/samba/var/locks/ CACHEDIR: /usr/local/samba/var/cache/ PRIVATE_DIR: /usr/local/samba/private/
クリーンな環境から始めて、混乱を防ぐのに役立ちます。以前のSambaインストールのファイルは、新しいドメインメンバのインストールと混在 することはありません。
Active Directoryドメインに参加するためのドメインメンバーの準備
DNSの設定
詳細は、「[[./linux_and_unix_dns_configuration|./linux_and_unix_dns_configuration]]」を参照して下さい。
Kerberosの設定
SambaはHeimdalとMIT Kerberosバックエンドをサポートしています。ドメインメンバーにKerberosを設定するには、/etc/krb5.conf
ファイルで次のように設定します。
[libdefaults] default_realm = SAMDOM.EXAMPLE.COM dns_lookup_realm = false dns_lookup_kdc = true
前の例では、SAMDOM.EXAMPLE.COM
レルムのKerberosを構成しています。
Sambaチームは/etc/krb5.conf
ファイルにさらなるパラメータを設定しないことを推奨しています。
時間同期の設定
Kerberosでは、すべてのドメインメンバーに時刻同期が必要です。したがって、NTPクライアントを設定することをお勧めします。詳細について は、[[時刻の同期#Unixドメインメンバでの時刻同期の設定|]]を参照してください。