Samba AD DC上でのWinbinddの設定

提供: 雑廉堂Wiki
2018年3月23日 (金) 14:09時点におけるMeisina04 (トーク | 投稿記録)による版 (PAMを利用したドメインユーザーの認証)

はじめに

Winbinddサービスを使用すると、次のことが可能になります。

  • chownchgrp などのローカルコマンドでドメインユーザやドメイングループを使用できます。
  • ls コマンド等で、ドメインユーザやグループを表示できます。

Samba アクティブディレクトリ(AD)ドメインコントローラ(DC)でのWinbinddの構成は、ドメインメンバの場合とは異なります。ドメインメンバとしてサービスを設定するには、「 Sambaをドメインメンバとして構成する 」を参照して下さい。


Winbind と Winbinddサービスとの違い

Samba 4.0と4.1は、sambaコマンドに組み込まれた新しいWinbind実装を使用していました。 しかし、この実装は正 しく機能しませんでした。 このため、Samba 4.2ではwinbinddユーティリティをドメインコントローラ(DC)で使用することがで きました。 Samba 4.2よりも前のSambaを実行している場合、Winbinddを使用する前に、サポートされているバージョンに更新してください。 詳細は、「Sambaの更新」を参照してください。


Sambaドメインコントローラ上でのIDマッピング

IDマッピングは、Samba ドメインコントローラ(DC)では、ドメインメンバの場合とは異なる動作をします。例えば、smb.conf ファイルでad(rfc2307)やridなどのIDマッピングバックエンドを構成することはサポートされていないため、sambaサービスが失敗する可能性があります。詳細については「idmap configパラメータがsmb.confファイルで設定されているとドメインコントローラ上の共有にアクセスできない」を参照して下さい

SambaアクティブディレクトリDCでは、Winbinddは常にユーザID(UID)およびグループID(GID)を、ADオブジェクトに設定されたuidNumberおよびgidNumber属性で設定された値から、読み取ります。UIDまたはGIDが割りあてられていないユーザ、及びグループの場合、IDはDC上でローカルに作成され、/usr/local/samba/private/idmap.ldbに格納されます。


smb.confファイルでのWinbinddパラメータの設定

Samba Active Directory(AD)ドメインコントローラ(DC)上でWinbinddを実行するには、ほとんどの場合、smb.confファイルの設定は必要ありません。

ユーザーIDとグループIDは、Active Directory(AD)からロードされるか、ローカルで自動的に生成されます。詳細については、「Sambaドメインコントローラ上でのIDマッピング」を参照してください。

Samba DCでは、winbindテンプレートモードのみがサポートされています。このモードでは、すべてのユーザーが以下を取得します。

  • 割り当てられたホームディレクトリパス。template homedirパラメータで設定します。このパラメータのデフォルト値は/home/%D/%Uです。
  • 割り当てられたシェル。template shellパラメーターで設定します。このパラメータのデフォルト値は/bin/falseです。

Winbinddが提供するすべてのドメインユーザーにログオンシェルとして/bin/bashと、ホームディレクトリパスとし て /home/%Uを割り当てるには:

  • smb.confファイルの[global]セクションに次のパラメータを追加します。
    template shell = /bin/bash
    template homedir = /home/%U

詳細は、smb.conf(5)のマニュアルページを参照してください。

  • sambaサービスを再起動します。


ネームサービススイッチの設定

ネームサービススイッチ(NSS)ライブラリを有効にして、ドメインユーザとグループをローカルシステムで使用できるようにするには:

  • /etc/nsswitch.confファイルの次のデータベースにwinbindエントリを追加します。
passwd: files winbind
group:  files winbind
  • 両方のデータベースの最初のソースとしてfilesエントリを保持します。 これにより、NSSはWinbindサービスを照会する前に/etc/passwdおよび/etc/groupファイルからドメインユーザーとグループを検索できます。
  • winbindエントリをNSS shadowデータベースに追加しないでください。 これにより、wbinfoユーテ

ィリティが失敗する可能性があります。



winbinddサービス

Samba Active Directory(AD)ドメインコントローラ(DC)でwinbinddサービスを手動で起動しないでください。 このサービスは、sambaプロセスのサブプロセスとして自動的に開始されます。 確認するには、次を入力します。

# ps axf
...
2156 ?        Ss     0:00 /usr/local/samba/sbin/samba -D
2158 ?        S      0:00  \_ /usr/local/samba/sbin/samba -D
2172 ?        R      0:00      \_ /usr/local/samba/sbin/winbindd -D --option=server role check:inhibit=yes --foreground
...


Winbindd接続のテスト

Winbinddの接続をテストを参照。

PAMを利用したドメインユーザーの認証

PAMを使用したドメインユーザーの認証を参照。