雑廉堂の雑記帳

Windows 10 をセーフモードで起動して Windows Update を実行できるようにする

Windows 10 でセーフモードで起動する方法と、セーフモードで Windows Update を実行出来るように構成させる方法についての覚書です。

 

 

Windows 10 では、セーフモードで起動するためのおまじないがものすごく簡単になっています。

セーフモードって何?っていう人はググってみてください。

簡単にいうと、余計なサービスの起動や、デバイスドライバの組み込みをさせることなく、なるべくクリーンな状態で Windows を起動させる方法、というふうに捉えてもらえれば問題ないと思います。

 

Windows 10 を セーフモードで起動する

だいたい、起動時に F8 キーを連打するのがこれまでの Windows の作法だったと思うのですが、Windows 10 は Fast Boot ゆえにその方法は封じられている模様。

では、どうするのか。

とあるパソコンサポート系ブログでは、起動中に電源長押 (Or リセットボタン) で強制終了させることで修復モードで立ち上げさせる、という 超荒業 を紹介していたけれども、良い子は真似しないように1

Windows 10 の場合は、もっと簡単な方法があります。

それは、ログオン画面で、Shift キーを押しながら、右下の電源ボタンをクリックし、「再起動」させるだけです。

Windows10 セーフモードの入り方

 

再起動後、次のような画面になるので、ここで「トラブルシューティング」をクリックします。

オプションの選択

 

次は、「詳細オプション」をクリック。

トラブルシューティング

 

更に次に、「スタートアップ設定

詳細オプション

 

そして、ここで「再起動」をクリックします。

スタートアップ設定

 

すると、コンピュータが再び再起動されて、次のような画面が出てくるので、必要なオプションの番号を、数字キーまたは、ファンクションキーで選択します。

例えば、「5) セーフモードとネットワークを有効にする」 の場合は、数字キーの [5] か、ファンクションキーの [F5] を押します。

再起動後のスタートアップ設定

 

すると、セーフモードで Windows 10 が起動します。

セーフモードで起動した Windows 10

 

 

セーフモードで Windows Update を実行したい

セーフモードで Windows Update を実行したい場合は、先程の 「5) セーフモードとネットワークを有効にする」で、ネットワークを有効にした状態で起動すればよいのではないか、と思って起動すると、たしかにネットワークには接続できているのですが、肝心の Windows の更新画面を開くことができません。

これは、Windows Update 系のサービスが起動されていないためで、セーフモードで Windows Update を実行するためには、これらのサービスを有効にする必要があります。

そのために、レジストリエントリを追加します。

詳細については、 この記事 を参考にしていただけるといいでしょう。

実際には、コマンドラインで次のようなコマンドを入力します。

 

REG ADD HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SafeBoot\Minimal\{サービス名} /ve /d Service

 

REG DELETE HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SafeBoot\Minimal\{サービス名} /f

 

先程の @IT の記事によると、Windows Update を実行するのに必要なサービスは、

サービス サービス名
Windows Installer MSIServer
Windows Update wuauserv
Background Intelligent Transfer Service BITS
COM+ Event System EventSystem
Update Orchestrator Service UsoSvc
Delivery Optimization DoSvc

 

ということになるので、例えば Windows Installer サービスを起動できるように構成するには、

REG ADD HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SafeBoot\Minimal\MSIServer /ve /d Service

 

とします。

このようにして、全てのサービスのレジストリエントリを追加した上で、Windows を再起動して、再びセーフモードで起動し直せば、セーフモードで Windows の更新を起動することができるようになります。

 

ただし Windows のアップグレードはできない

ただし、注意する点としては、Windows 10 のアップグレード、例えばバージョン 1903 から 1909 にアップグレードをセーフモードで行おうとしても、Windows に怒られるので注意してください。

そうしないと私みたいに、さんざん調べた挙げ句結局、Windows のアップグレードができずにずっこけるということになります。

・・でも、まあ、おかげでこの記事を書くネタができたんですけどね・・。

 

 


  1. ていうか今は当たり前なのかな?古い頭だと、起動中に電源強制終了なんて怖くてでないな・・。 

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