雑廉堂の雑記帳

力技で Ubuntu 20.04 LTS にアップグレードする方法

KeePass2 を起動する

いよいよ公開になった Ubuntu 20.04 (Focal Fossa) ということで、今使っているノートPCに入れている Ubuntu 19.10 を 20.04 にアップグレードしました。

 

 

Ubuntu 20.04 LTS が公開されたことで、最新の Ubuntu に更新する方法があちこちで紹介されていますが、そのどれもが GUI で行う方法なんですが、ここでは端末からコマンドで更新する方法を紹介したいと思います。

GUI で行うよりも、コマンドで更新させるほうがなんとなくエラーの対処がしやすいように思います。

 

通常の方法で Ubuntu 20.04 にアップグレード

アップグレードする前に、現在のパッケージを最新にしておきましょう。

sudo apt update
sudo apt upgrade

また、次のようにして不要なパッケージを削除してディスクの容量を空けておくのもありです。

sudo apt autoremove

 

Ubuntu 19.10 から 20.04 LTS

Ubuntu 19.10 から 20.04 にアップグレードするには、端末で release-upgrades の設定を確認します。

sudo vi /etc/update-manager/release-upgrades

 

そして、次の値が normal かどうか確認します。

そうでない場合は、normal に変更した上で保存します。

[DEFAULT]
    :
Prompt=normal

その後、次のコマンドを実行します。

sudo do-release-upgrade -c -d

 

Ubuntu 18.04 LTS から 20.04 LTS

sudo do-release-upgrade

を、実行して

新しいリリースはありません。

あるいは、

No new release found.

と出た場合は、次の方法を検討する必要があります。

 

力技で Ubuntu 20.04 にアップブレード

力技といっても、Ubuntu がスクリプトで処理していることを、手動で処理するだけのことですが、もしもの場合、自力で対処できる方向けの方法だと思います。

具体的には次のようにします。

Ubuntu 18.04 から Ubuntu 20.04 の場合。

sudo sed -i 's/bionic/focal/g' /etc/apt/sources.list

 

Ubuntu 19.10 から 20.04 の場合、

sudo sed -i 's/eoan/focal/g' /etc/apt/sources.list

この簡単なスクリプトは、/etc/apt/sources.list ファイル中の eoan あるいは、bionic という文字列を focal に置き換えるだけでのスクリプトです。

次に、/etc/apt/sources.list.d/ にあるファイルも同様にチェックして、各リスト中のコードネームの文字列を全て focal に置き換えます。

sudo apt update
sudo apt dist-upgrade

少し時間がかかりますが、これでアップグレードできます。

Ubuntu 20.04 にアップグレード

 

エラーに対処する

E: The repository 'https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu focal Release' does not have a Release file.

あるいは、

E: リポジトリ https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu focal Release には Release ファイルがありません。

のようなエラーが出た場合は、20.04 に対しての Release が存在しないので、/etc/apt/sources.list や、/etc/apt/sources.list.d/ のファイル内を調べて該当するリポジトリをコメントアウトしてから、再度更新をかけてみましょう。

# 該当する行をコメントアウトする
# deb https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/ focal main

 

また、次のようなエラーの場合、以前の記事 を参考にしてください。

debconf: DbDriver "config": /var/cache/debconf/config.dat is locked by another process: Resource temporarily unavailable

その他のエラーでも、上記と同様にリスト中の該当する部分をコメントアウトすることで対処できるはずですが、それでもだめな場合はこれまでの作業をもとに戻せば大丈夫です1

 

まとめ

特別な理由がない限り、直前のバージョン (19.10) の場合は、公開後数日、それ以前の場合は 2 〜 3 ヶ月待てば、通常の方法でアップデート可能なのでそれまで待つのが最善です。

どうしても早く最新の Ubuntu を使ってみたい場合は、上記の方法を試してみてはいかがでしょうか?


  1. パッケージのアップグレードがされていなければ、という条件になります。 

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