Linux Mint 19.2 に MariaDB 10.4 をインストールしてみたので、その覚書です。
Linux のデスクトップ環境といえば、Ubuntu がデファクトスタンダード (?) みたいに思っているところがあるんだけれども、Ubuntu のスピンオフ (?) である Linux Mint は、UIが Ubuntu と比べると使いやすいな、と個人的に感じています。
Linux Mint 19.2 に MariaDB の PPA が追加できない
そんな、Linux Mint を手持ちの古い DELL のノートパソコンにインストールして使っているのですが、MariaDB をインストールしようとしてみたところ躓いてしまいました。
以前の記事では、Ubuntu 18.04 Server に PPA を追加してインストールする手順を書いたことがありますが、この通りにやっても次のようにエラーで止まってしまいました。
curl -sS https://downloads.mariadb.com/MariaDB/mariadb_repo_setup | sudo bash
[error] Could not identify OS type or version.
[error] The MariaDB Repository supports these Linux OSs, on x86-64 only:
* RHEL/CentOS 6 & 7
* Ubuntu 14.04 LTS (trusty), 16.04 LTS (xenial), & 18.04 LTS (bionic)
* Debian 8 (jessie), 9 (stretch), & 10 (buster)
* SLES 12 & 15
どうやら、対応の OS ではないみたい。
・・いやちょっと待て。
Linux Mint 19.2 ≒ Ubuntu 18.04 なはずではないか!
Linux Mint 19.02 に MariaDB の PPA を追加するには
そこで、諦めきれずにこのシェルスクリプトのソースを見てみると、/etc/os-release
から os_type
を取得して、/etc/lsb-release
から os_version
を取得するみたいなのですが、すでにos_type
が Linux Mint
で返してしまい、該当なしで終了してしまうみたいです。
じゃあ、さっそくシェルスクリプトを改造して・・、と言うのはダメですね。
というわけで、シェルスクリプトの内容をよく読んでいくと、最初の方に、
「https://mariadb.com/kb/en/library/mariadb-package-repository-setup-and-usage/#platform-support を見ろ」
とあります。
そこを見てみると、--os-type
と --os-version
を指定すると スクリプトの OS 検知機能を上書きできます。ただし、サポートされている OS とパッケージ互換が確認できる場合にのみ使用。
とあります。
そこで、次のように変更して実行すると・・
$ curl -sS https://downloads.mariadb.com/MariaDB/mariadb_repo_setup | sudo bash -s -- --os-type ubuntu --os-version bionic
:
[info] Skipping OS detection and using OS type 'ubuntu' and version 'bionic' given on the command line.
[warning] Found existing file at /etc/apt/sources.list.d/mariadb.list. Moving to /etc/apt/sources.list.d/mariadb.list.old_1.
[info] Repository file successfully written to /etc/apt/sources.list.d/mariadb.list
[info] Adding trusted package signing keys...
[info] Running apt-get update...
[info] Done adding trusted package signing keys.
出来た!
PPA が無事に追加されたみたいです。
あとは、通常通りインストールするだけです。
sudo apt-get install mariadb-server galera-4 mariadb-client libmariadb3 mariadb-backup mariadb-common
MariaDB の他のバージョンをインストールするには
このようにして PPA を追加すると、現在のデフォルトは MariaDB 10.4 がインストールされるようになります。
もし、それ以外のバージョン (MariaDB 10.3 など) にしたい場合は、PPA の追加時に、
curl -sS https://downloads.mariadb.com/MariaDB/mariadb_repo_setup | sudo bash -s -- --mariadb-server-version="mariadb-10.3"
のように指定すれば良いです。
また、/etc/apt/sources.list.d/mariadb.list
の中の、下記の項目のメジャーバージョン番号を変更してもできます(マイナーバージョンを指定することも可能です)。
deb http://downloads.mariadb.com/MariaDB/mariadb-10.4/repo/ubuntu bionic main
まとめ
今回は、MariaDB 10.4 を Linux Mint 19.2 にインストールする方法を調べてみました。実際、Linux Mint に関わる部分は最初のほんの一部なんで、それ以外の部分は Ubuntu でも同様にできると思います。
Ubuntu の派生ディストリビューションだから、なにもかも Ubuntu と同じように、とはいかないみたいですが、少し調べると解決策が見えてくる・・
もう、Linux を使って20年以上経ってますが、昔からの Linux のスタイル(わからない時はまず自力でしらべてみる)、はいまだに健在みたいですね。Linux のおかげで、たとえ英語のドキュメントが出てきても、逃げずに辞書片手に読んでみる、という習慣が身につきました。
まあ、これが Linux が一般に普及しにくい理由の一つなんでしょうが・・
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