もうみなさんは、Mac Pro 注文しましたかぁ?(笑)
「んなもん、庶民が買えるかーい!」
という声が飛んできそうですが、私も同じく庶民ですので 金持 ユーチューバー が買ってレビューするのを指くわえながら見ている感じです。
それにしても、何でしょうね?あのデザイン。
大根おろし器?
チーズおろし器1?
似非 Mac Pro 2019 自作PC は安上がり?
サーバー廃人の私としては、タワー型よりも近日注文受け付け開始するっぽい 19インチラック型のほうが気になってしまう Mac Pro ですが、これをもし自作PCとして、なるべく Mac Pro に寄せて作った場合、いかほどの値段になるのだろうか・・・と考えたのは私だけではないでしょう。
ここでは、
「もし、あの Mac Pro を自作したら? 」
ということを無駄に 真面目 に、検証してみたいと思います。
価格については、特に記載がない場合は、2019年12月28日時点での 価格.COM における最安値となっています。 また、海外サイトの価格は、同様に2019年12月28日時点で、Google 検索窓においてドル→円変換させた価格になります。 |
免責事項
まあ、いつものことですが、これはあくまで個人的な見解かつ妄想なので、本気になってパーツを買って組んで動かなかったとしても、当方としては一切の責任を負いません。あくまでも自己責任でお願いします。
CPU
Mac Pro の購入ページでは、CPU の最も高いオプションが、Intel Xeon W プロセッサ 2.5GHz (ブーストクロック 4.4GHz) となっています。
おそらくこれは、 Intel Xeon W-3275M が該当します。
これには、末尾の M 無しの型番もあり、性能も全く同じですが、最大メモリが 1Tバイト (W-3275) になっており、Mac Pro のメモリオプション、1.5T の条件を満たすことが出来ません。よって、最大 3T まで使用できる W-3275M が Mac Pro に採用されているのは間違いないと思います。
CPU | Intel® Xeon® W-3275M |
---|---|
周波数 | 2.5GHz —— 4.4GHz |
コア数(スレッド数) | 28 (56) |
キャッシュ | 38.5MB |
TDP | 205W |
対応メモリ | DDR4-2933 |
メモリチャネル数 | 6 |
最大メモリ | 2T |
対応ソケット | LGA3647 |
価格 | ¥ 967,999 (税込) |
28コア56スレッド、メモリチャンネル数6。
・・ていうか、こんなスペック、個人で使いこなせるのか??」
CPU クーラーはどうする?
LGA3647 用のCPUクーラーとして、 NOCTURE NH-D9 を選定してみました。
お値段は、¥ 13,434 (税込 Amazon) と、一般的な空冷CPUクーラーよりも割高です。
LGA3647 に対応している CPU は、TDP が軒並み200W — 300W超になっているので、冷却性能的には申し分がなさそうなんですが、後述のケースには収まるのかどうか・・
Mother Board — マザーボード
CPU のソケットは LGA3647 ということなので、対応マザーを・・
ここでやはり出てくるのは、 SUPERMICRO X11SPA-T 。
やはり、というのは、ワークステーションやサーバーのマザボといえば、まずこのメーカーのを見てしまうからですね。サーバー廃人の憧れのメーカーじゃないですか?
ネットで検索して見てると、コンシューマー向けマザーボードの評判はあまり芳しくないような気もしますが・・。
Mac Pro はコンシューマー向けというよりも、ハイレベルなクリエイター向けのワークステーション、もしくはサーバー、とも考えられるので SUPERMICRO を選定するのは決して見当違いではないと思います。
一応念の為書いておくと、X11SPA-T は Xeon W-32xx 対応マザーで、最大3Tバイトまでのメモリを搭載できます。
Model | SUPERMICRO X11SPA-T |
---|---|
フォームファクタ | E-ATX |
CPU | Intel® Xeon® Scalable プロセッサ, Intel® Xeon® W-32xx プロセッサ |
メモリスロット | 最大 3TB (3DS ECC RDIMM DDR4-2933MHz) 最大 2TB (3DS ECC LRDIMM DDR4-2933MHz) Xeon-W 32xx では最大2TB (3DS ECC RDIMM/LRDIMM) |
チップセット | Intel® C621 |
オンボードデバイス | 8×SATA3 |
入出力 | 1×1GbE LAN 1×10GbE LAN 2×USB2.0 (Type-A) 6×USB3.1 Gen1 (背面:4×Type-A, 前面:2× ヘッダー) 4×USB3.1 Gen2 (背面: 1×Type-A, 1×Type-C) 1×VGA |
グラフィックス | Aspeed AST2500 BMC (IPMI 専用) |
PCI-Express 16x | 4×PCI-E 3.0 x16 3×PCI-E 3.0 x8 |
M.2 | 4 × PCI-E |
LAN | 1G×1, 10G×1, IPMI×1 |
価格 | ¥ 77,989 (税込) |
ただ、このマザボには 10GbE LAN ポートが一つしかありません。残りのLAN ポートは、1GbE が一つと、リモート管理用の IPMI が一つなので、
Mac Pro と違うやん
という突っ込みもありそうですが、その場合は、
ASUS Pro WS C621-64L SAGE/10G (税込 ¥ 117,480) を選択するといいかもしれません。ちょっと値段が上がりますけどね。
Memory — メモリ
これはやや難儀しました。
国内で果たして手に入れることができるのだろうか・・
ということで、海外のパーツショップを検索。
調べてみると、Mac Pro 2019 互換メモリということで、Nemix Ram 製 の DDR4-2933 PC4-23400 LRDIMM2 Memory が存在することがわかりました。
ちょっと気になるのは、「Mac Pro 2019 用 互換メモリ」と表記されているのが気になりますね。同じDDR4-2933 のメモリなんだから、
「Mac Pro 以外のマザボでも大丈夫でしょう? 」
とやや楽観的に考えていますが、それを確認する術は、私にはありません。
また、Black Diamond 製の BD128GX22933MQR96 288-Pin DDR4 SDRAM ECC Registered DDR4 2933 (PC4 23400) というメモリも入手することができそうですね。
少なくとも、NEMIX RAM は米国外への配送も可能なように書いてあるのですが、Black Diamond の方は不明・・
まあ、米国以外への配送が難しい場合は、 Spearnet なんかを駆使して頑張って個人輸入しましょう。
Graphics — グラボ
グラボについては、現状、Radeon™ Pro Vega II を一般向けに販売されていないため、それに近いものを選択する・・ということで、Nvidia Quadro GV100 を選定。
スペックを比較すると、次のようになりました。うーん、近いのか??・・かなりオーバースペックな気が・・。
Radeon Pro VEGA II 単体の価格は、Mac Pro の購入ページ見て推測すると、30万円台だと思うので、Quadro GV100 は価格についてはトリプルスコアだ。
・・それにしても、Radeon は電気バカ食いするなぁ・・。
Model | Radeon™ Pro Vega II | Nvidia Quadro GV100 |
---|---|---|
GPU Name | Vega 20 | CV100 |
Process Size | 7nm | 12nm |
Bus Interface | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 |
Base Clock | 1574 MHz | 1132 MHz |
Boost Clock | 1720 MHz | 1627 MHz |
Memory Clock | 806 MHz | 848 MHz |
Memory Size/Type | 32GB HBM2 | 32GB HBM2 |
Memory Bus | 4096 bit | 4096 bit |
Bandwidth | 825.3GB/s | 868.4GB/s |
Shading Units | 4096 | 5120 |
FP16 | 28.18 TFLOPS | 33.32 TFLOPS |
FP32 | 14.09 TFLOPS | 16.66 TFLOPS |
TDP | 475W | 250W |
Suggested PSU | 850W | 600W |
価格 | 不明 | ¥ 1,279,900 |
Storage — ストレージ
・・ふぅ。
次はストレージ・・って 8T バイトかよ!!
ということで、OWC の 8TB Accelsior 4M2 を選定。うーん、これも国内では流通していません。
個人輸入で頑張ってくれ!
というやつですね。
ちなみに購入できるサイトは B&H という、カメラやる人には御用達 (?) 3の通販サイトです。こちらは個人輸入に関する情報はネット上に数多くあると思うので、比較的入手はしやすいでしょう。
Chassis — ケース
ケースは、サーバー廃人としての趣味がもろに入ってしまいますが・・
Model | SUPERMICRO SuperChassis 743AC-1200B-SQ |
---|---|
フォームファクタ | 4U E-ATX対応 |
寸法 | W178 × H 452 × D 647 |
重量 | 25.4kg |
ドライブベイ | 8×3.5 SAS/SATA ドライブベイ(ホットスワップ) 2×5.25インチドライブベイ(90°回転可能) |
入出力 | 2×USB 3.0ポート |
ファン | 2×80mm ケース中間ファン 1×92mm 背面ファン |
電源 | PS2/ATX 1000/1200W Platinum 80 電源搭載 |
価格 | ¥ 102,682 (税込 Amazon) |
一応、先のマザーボードの推奨ケースですし、あらかじめ 1200W の電源ユニットを搭載しています。
3.5インチのホットスワップベイを8本持っているので、後々に色々と楽しめそうなケースでしょう?
ちょっと気になるのは、CPU クーラーとの干渉がどうかかな?
というのも、この SUPERMICRO のケースには、効率的にCPUを冷却するためのエアシュラウド 4 が付いているのだけれど、CPUクーラーの高さによってはこれを外さないといけなくなると思います。
なので、逆にファンの付いていない背の低い (よくラックサーバーなんかに付いているような) 空冷フィンだけの CPU クーラーでも良いのかもしれませんね。
結果
それでは、ここでこれまでのパーツの合計を見てみましょう。
パーツ | モデル | 価格 |
---|---|---|
CPU | Intel® Xeon® W-3275M プロセッサ | ¥ 967,999 |
CPUクーラー | Noctua NH-D9 | ¥ 13,434 |
M/B | SUPERMICRO X11SPA-T | ¥ 77,989 |
RAM | Nemix Ram 1.5TB 12x128GB DDR4-2933 PC4-23400 LRDIMM Memory | ¥ 1,751,636 |
GPU | NVIDIA Quadro GV100 | ¥ 1,412,565 |
STORAGE | OWC 8TB Accelsior 4M2 | ¥ 175,137 |
CHASSIS | SUPERMICRO 743AC-1200B-SQ | ¥ 102,682 |
TOTAL | ¥ 4,368,780 |
注意点としては、
- OSやキーボードは含んでいません。
- 海外輸入組については、送料、関税が別途かかります。
対する、Mac Pro 2019 。
仕様 |
---|
2.5GHz 28コアIntel Xeon Wプロセッサ(Turbo Boost使用時最大4.4GHz) |
1.5TB(12x128GB)DDR4 ECCメモリ |
Radeon Pro Vega II(32GB HBM2メモリ搭載) |
8TB SSDストレージ |
おおーっ 微妙だ(笑)
Quadro GV100 を他のグラボに変更すれば、安くはなりそうかな・・・
まとめ
現状では、フルスペック Mac Pro に対抗できるものは作れそうにないけれど、ある程度スペック絞れば 同等の Mac Pro に対して安く仕上げられるかもしれませんね。ただ、ちょっと相性問題に引っかかったり、ハズレパーツを当てようもんならあっという間に意味がなくなるけれど・・
誰かやってほしいなぁ、でもやらないだろうなぁ・・
・・え、僕ですか?
宝くじが当たったら考えます(^_^;)
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