先日の、うめきた2期 中央地区と同様に、大阪の堂島浜一丁目地区も都市再生特別地区に変更される都市計画案が公告されました。
御堂筋を梅田から南へ向かうと、堂島川にかかる大江橋が見えてくると思いますが、この大江橋北詰のすぐ西側の区画に建つ「大阪三菱ビルディング」がいよいよ建て替えられるみたいです。
大阪三菱ビルディング
「大阪三菱ビルディング」は、高度経済成長期の終盤頃、1969年9月に竣工した高層ビルです。
地上15階地下4階建てのその風貌は、大阪市役所や淀屋橋駅に近いこともあって、テレビ等のメディアなどでもちらりと見えることがあるので、見たことがある、という人も多いと思います。
このビルも竣工後、50余年。その半世紀の長きに渡って大阪の中心でその盛衰を眺めてきた事でしょう。
旧日商岩井大阪本社ビル(現・トレードピア淀屋橋)、大阪城近くの法円坂にある、旧電電ビル(現・NTT西日本ビル)とともに、大阪三菱ビルは私のとても大好きな建物の一つです。
屋上に塔屋を持つこれらのビル、最近はこういったデザインが少なくなりましたね。
話が横道にそれましたが、この大阪三菱ビル、2年近く前から建て替えの噂が聞こえてきていましたが、ここに来てようやく話がまとまってきたみたいです。
堂島浜一丁目地区の概要
先月末、2020年1月31日に、大阪市は堂島浜一丁目地区を「都市計画都市再生特別地区」に追加することを公告しました。
概要は以下のとおりです。
- 種類: 都市再生特別地区(堂島浜一丁目地区)
- 面積: 約 0.5ha
- 建築物の容積率の最高限度:
- 南地区: 1600 %
- 建築物の建ぺい率の最高限度: 80%
- 建築物の建築面積の最低限度: 2,000m²
- 建築物の高さの最高限度:
- 高層部: 147m
- 中層区: 81m
もともと、容積率が 800% の地域であったのですが、都市再生特別地域として指定されることで、1600% まで容積率が引き上げられています。
また、高さ制限も高層部で 147m と、すぐ隣りにある新ダイビルとほぼ同じような高さになるということで、期待が高まります。
中層部と高層部に分かれており、おそらく高層部にはホテルが入るのでしょうね。
3D モデルによる堂島浜一丁目地区完成時の景観予想
例によって、Google Earth にモデルを置いてみました。
建物の外観は、4mごとに窓のスリットが入っているようにしていますが、見た目の便宜上そのようにしているだけで、実際の建築物の外観を保証するものではありません。
まずは淀屋橋方面から。新ダイビルと並んでいる姿が印象的です。
もう一つは、定番の難波橋からの見た目です。
淀屋橋の再開発計画と合わせると、さらにビルの厚みがました感じがします。
淀屋橋再開発側の上空からの見た目です。
堂島川の来た寄りから見た景色。
住友村のビルディングが再開発されると、さらに連続的なスカイラインを形成できるのにな、と考えるのは私だけではないと思います。
宇治電ビルディングのオフィスからだと、このように見えるのでしょうね。
さようなら、大阪三菱ビルディング
写真を撮影しに行ったのは2月24日なのですが、もうすでにビルの周りにはカラーコーンやバリケードが置かれていました。解体工事が始まるのも時間の問題でしょうね。
一応、最後の見納めにと思い、冒頭の写真を始め、大阪三菱ビルの写真を上げておこうと思います。
日本銀行大阪支店と、大阪三菱ビル、そして新ダイビル。古いものと新しいものが入り混じった風景。中之島周辺は散歩するのには最適だと思います。
そういえば昔は大阪三菱ビルの塔屋部分には三菱のマーク、「スリーダイヤマーク」が冠せられていたと思うのだけれどどうだったかな?
というわけで、古い写真を漁ってみると、2005年に撮影したのがありました。
塔屋部分に三菱のマークが入っているのがわかると思います。
ここに近い将来、新しいビルが建つのは嬉しいと思う反面、長い歴史を歩んできたビルが一つ消えてしまうのは寂しい気持ちもあります。
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