HP が Spectre X360 13 と Spectre X360 15 の 2019年後期型をだしていますね。

 

 

HP Spectre x360 シリーズ

hp spectre x360

HP Spectre x360 シリーズ

HP Spectre x360 シリーズは、言わずとしれた HP の個人向けノートのハイエンドタイプです。

Gem Cut Design (エメラルドデザイン) と呼ばれる金属を削り出したかのようなエッジのデザイン。

ディスプレイが360° 回転して TPO に合わせた使い方のできる、いわゆるコンバーチブルタイプのノートブックです。

今回のモデル、特にパフォーマンスプラスモデルは、13インチ、15インチ共に OLED 4K ディスプレイを搭載しているのが、大きな特徴です。

というわけで、Dell XPS シリーズとの比較をしてみたいと思います。

 

Dell XPS 15 vs HP Spectre x360 15

製品 Dell New XPS 15 プラチナ
(4K有機EL・大容量メモリー&SSD搭載)
HP Spectre x360-df1000
2019 新モデル

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型式 XPS 15 (7590) HP Spectre x360 15-df1021TX
CPU Intel® Core™ i7-9750H Intel® Core™ i7-9750H
クロック周波数 2.6GHz — 4.7GHz 2.6GHz — 4.7GHz
コア数 (スレッド数) 6 (12) 6 (12)
Passmark Score 13550 13550
チップセット CM246 HM370
OS Windows 10 Home 64ビット Windows 10 Pro 64ビット
ビデオカード NVIDIA® GeForce® GTX 1650
4GB GDDR5
NVIDIA® GeForce® GTX 1650
with Max-Q Design グラフィックス
4GB GDDR5
ディスプレイ 15.6インチ 4K UHD (3840 × 2160) OLED
InfinityEdge Anti-Reflective
IPS 100% DCI-P3 400-Nits ディスプレイ
15.6インチ 4K UHD (3840 × 2160)
OLED タッチディスプレイ
340nit
メモリ 16GB DDR4-2666MHz 2×8G 16GB DDR4-SDRAM 2666MHz
オンボード
HDD 512GB M.2 PCIe NVMe SSD 512GB SSD (PCIe NVMe M.2)
インテル® Optane™ メモリーH10 & SSD
(32GB / NVMe M.2)
ポート 1×Thunderbolt™3 (電源供給およびDisplayPort対応),
2×USB3.1 Gen1,
1×HDMI 2.0,
1×SDカードリーダー,
1×ヘッドセットジャック
2×USB 3.1 Type-C™ Gen2
(Thunderbolt™3 電源オフUSBチャージ、 Power Delivery3.0),
1×USB3.1 Gen2 (電源オフUSBチャージ),
1×HDMI 2.0,
1×microSD カードスロット,
1×ヘッドホン出力/マイク入力コンボポート
スロット 1×ウェッジシェイプロックスロット
寸法 357×235×11 ‐ 17 (mm) 359×249×19 ‐ 21 (mm)
重量 2kg 2.17kg
ワイヤレス Killer AX1650, Bluetooth5 IEEE802.11ax(WiFi 6), Bluetooth5.0
ACアダプター 130W パワーアダプター 135W ACアダプター
バッテリー 6セル バッテリー, 97Whr 6セル リチウムイオンバッテリ
(6セル バッテリーファストチャージ機能)
動作時間 最大10時間24分 最大9時間30分
その他 Spectre アクティブペン2,
加速度センサー,
デジタルコンパス,
ジャイロセンサー
価格 ¥247,980 (税別・送料込) ¥237,800 (税別・送料込)

 

Dell XPS 15 7590 と、HP Spectre x360 15 df1000 の比較です。

どちらも、CPU は第9世代の インテル Core i7-9750H を搭載。ヘキサコアCPUで、デスクトップPCに迫る性能です。

グラフィックボードも、Nvidia GeForce GTX 1650 GDDR5 4G で、ヘビーなものは難しいかもしれませんが、3D ゲームもそつなくこなせそう。

メインメモリは供にDDR4-16GB。ストレージに、NVMe M.2 512GB を搭載。いずれも、オプションで 1TB も選べます。HP は インテル OPTANE メモリーとして32G の NVMe M.2 SSD を搭載しており、ストレージ性能の向上を図っています。

そして供に、4K OLED ディスプレイを搭載していますが、こちらは違いがあります。

違いは、HP の方はタッチディスプレイになっており、ペンも付属している点ですね。このペンは、1024段階の筆圧を検知でき、傾きセンサーも搭載しているすぐれものです。まぁ、そもそもDell の方は ラップトップであり、HP は 2-in-1 なので全く同じ土俵で比較するのはそもそも間違えているかもしれませんが・・

OS は Dell は Windows 10 Home が標準で、Pro はオプションになります。 HP は標準で Windows 10 Pro のみの選択になります。

Dell の XPS 15 は、M.2 SSD、 DDR4 メモリ、供に換装可能なので、512GB の SSD から 1TB やそれ以上の SSD に、後から載せ替えることが出来ます。

HP の方は、未だ情報が少なく、どうなのかはわかりませんが、以前のモデルでは M.2 SSD 、メモリ共に交換出来たので、同じく換装が可能である可能性が高いです ( 参考: HP Spectre 15-df1000 x360 Convertible PC series Manuals | HP® Customer Support )。

何れにせよ、バックパネルを開いてからのメンテナンス性は、圧倒的に Dell のほうが良いですね。

 

Dell XPS 13 2-in-1 vs HP Spectre x360 13

スペック New XPS 13 2-in-1 プラチナ(UHD+・ブラック) HP Spectre x360 13-aw0000 シリーズ パフォーマンスプラスモデル
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型式 XPS 13 (7390) 2-in-1 HP Spectre x360 13-aw0160TU
CPU Intel® Core™ i7-1065G7 Intel® Core™ i7-1065G7
クロック周波数 1.3 GHz — 3.9 GHz 1.3GHz — 3.9GHz
コア数 (スレッド数) 4 (8) 4 (8)
Passmark Score 10816 10816
チップセット ICL PCH-LP
OS Windows 10 Home 64ビット Windows 10 Pro 64bit
ビデオカード Intel® iris Plus Intel® Iris® Plus グラフィック
ディスプレイ 13.4インチ 16:10 UHD+ 3840×2400 100% sRGB 13.3インチ UHD (4K)
OLEDタッチディスプレイ
440nit 327ppi DCI-P3 100%,
Adobe RGB 100%, sRGB 100%
メモリ 16GB LPDDR4 3733MHz オンボード 16GB LPDDR4x SDRAM 3200MHz
オンボード
HDD 512GB PCIe NVMe x4 SSD オンボード 1TB SSD (PCIe NVMe M.2)
ポート 2×Thunderbolt™3
(電源供給およびDisplayPort対応),
1×MicroSDカードリーダー,
1×ヘッドセットジャック
2×USB Type-C™ 3.1 Gen2
(Thunderbolt™ 3,
電源オフUSBチャージ機能,
Power Delivery3.0対応),
1×USB3.1 Gen1
(電源オフUSBチャージ機能対応),
1×microSDカードスロット,
1×ヘッドフォン出力
 /マイク入力コンボポート
寸法 296×207×7 ‐ 13 (mm) 307×194.5×16 ‐ 18.5 (mm)
重量 1.33kg 1.22kg
ワイヤレス Killer AX1650 (2×2) built on インテル WiFi6 + Bluetooth 5.0 IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6), Bluetooth 5.0
ACアダプター E5 45W Type-C パワーアダプター 65W USB Type-C™ スリムACアダプター
プライマリバッテリー 4セル バッテリー, 51Whr 4セル バッテリー
動作時間 10時間22分 最大10時間
その他 Spectre アクティブペン2,
加速度センサー,
デジタルコンパス,
ジャイロセンサー
価格 ¥234,980 (税別・送料込) ¥197,800 (税別・送料込)

 

こちらは HP Spectre x360 13-aw0000 シリーズと、New XPS 13 2-in-1 7590 です。両方とも、コンバーチブルタイプのノートPCになります。

CPU はどちらも、第10世代 Core プロセッサ (Ice Lake) を搭載しています。

グラフィックは、プロセッサ内蔵グラフィック、Iris Plus グラフィックス で従来のUHDグラフィックスより性能が向上しています。

メモリは 16GB-DDR4、ストレージは Dell が M.2 NVMe 512GB、HP が M.2 NVMe 1TB。

ディスプレイは、4K ですが、XPS 13 の タッチ対応 IPS 液晶に対して、OLED タッチディスプレイとなっている上、OS も Dell は標準で Windows 10 Home、対するHPは Windows 10 Pro となっているうえ、標準価格がDellのほうが高めに設定されているがゆえに、コスパは圧倒的に HP の方に軍配があがります。

 

Dell XPS 13 vs HP Spectre x360 13

製品 New XPS 13 プラチナプラス(4Kタッチ・大容量メモリー&SSD・シルバー) HP Spectre x360 13-aw0000 シリーズ パフォーマンスプラスモデル
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型式 Dell XPS 13 7390 HP Spectre x360 13-aw0160TU
CPU Intel® Core™ i7-10710U Intel® Core™ i7-1065G7
クロック周波数 1.1 GHz — 4.7 GHz 1.3GHz — 3.9GHz
コア数 (スレッド数) 6 (12) 4 (8)
Passmark Score 12882 10683
チップセット
OS Windows 10 Home 64ビット Windows 10 Pro 64bit
ビデオカード Intel UHD Intel® Iris® Plus グラフィック
ディスプレイ 13.3インチ 4K Ultra HD 3840×2160 100% sRGB 13.3インチ UHD (4K) OLEDタッチディスプレイ 440nit 327ppi DCI-P3 100%, Adobe RGB 100%, sRGB 100%
メモリ 16GB LPDDR3 2133MHz オンボード 16GB LPDDR4x SDRAM 3200MHz オンボード
HDD 512GB M.2 PCIe NVMe SSD 1TB SSD (PCIe NVMe M.2)
ポート 2×Thunderbolt™3 (電源供給およびDisplayPort対応),
1×USB-C 3.1 (電源供給およびDisplayPort対応),
1×MicroSDカードリーダー,
1×ヘッドセットジャック
2×USB Type-C™ 3.1 Gen2
(Thunderbolt™ 3,
電源オフUSBチャージ機能,
Power Delivery3.0対応),
1×USB3.1 Gen1 (電源オフUSBチャージ機能対応),
1×microSDカードスロット,
1×ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート
スロット 1×ウェッジシェイプロックスロット
寸法 302×199×7.8 ‐ 11.6 (mm) 307×194.5×16 ‐ 18.5 (mm)
重量 1.23kg 1.22kg
ワイヤレス Killer AX1650 (2×2) built on インテル WiFi6 + Bluetooth 5.0 IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6), Bluetooth 5.0
ACアダプター E5 45W Type-C パワーアダプター 65W USB Type-C™ スリムACアダプター
バッテリー 4セル バッテリー, 52Whr 4セル バッテリー
動作時間 最大10時間
その他 Spectre アクティブペン2, 加速度センサー, デジタルコンパス, ジャイロセンサー
価格 ¥187,980 (税別・送料込) ¥197,800 (税別・送料込)

 

ついでに、XPS 13 (ラップトップ) との比較も見ておきます。

かたやラップトップ (XPS 13) 、方やコンバーチブル (Spectre x360 13) なので使用用途が少し変わってきますが、価格帯的にはこちらのほうが近いですね。

XPS 13 は同じ第10世代 Core プロセッサですが、こちらはIce Lake とは異なり、既存の 14nm プロセスで製造されるプロセッサで、低消費電力で、ヘキサコア CPU を実現しているのが特徴です。

XPS 13 のアドバンテージは、価格が安いことと、ストレージを交換可能なことですね。

 

Dell XPS シリーズのサーマルスロットリングについて

Dell の XPS シリーズではよく見られる問題なんですが、サーマルスロットリングによって本來の性能を出し切ることができない、ということについてです。

これは、薄型の筐体にハイスペックなハードウェアを積んでいるので、ある意味仕方がない部分がありのかもしれませんが、これは2019年のNew XPS シリーズにおいても発生します。

このレビューによれば、先代XPS よりも幾分か改善されているものの、連続してストレスをかけることで性能が低下してしまうことに触れています。

一方、HP の方でも現行機種ではなく、一つ前の機種のレビューについて、やはり同様の性能低下が発生しますが、同時期の Dell XPS シリーズほどではないです。2-in-1 ということもあるのかもしれませんが、筐体の厚みが少しあるのと、Dell に比べて排熱しやすいのもあるかもしれません。

 

悩ましい選択

果たしてこれほどまでの性能が本当に必要なのか、と問われるかもしれません。

実際、ネットサーフィンや Youtube、Netflix などの動画視聴、 時々 Office を使って表や文章を作成したり、年賀状を印刷したり、ブログを執筆したり、という程度であれば、これほどの性能は必要なく、Core i5 や 旧機種 で、4K ではなく Full HD 液晶を選択するのもよいかもしれません。

で、私の求める用途はというと、

  • プログラミング (Java、PHP その他諸々、デプロイ用の仮想環境も含む)
  • 写真現像 (Adobe Lightroom、GIMP 等)
  • 3D モデリング&レンダリング (Blender、SketchUp 等)
  • 動画編集 (Video Studio Pro 等)

などを考えると、やはりこの辺りのスペックのPCが欲しいかなと。

また、将来的には、

  • Windows を葬って、Ubuntu 等の Linux を入れて遊びたい

ので、なるべくストレージを交換出来るようにしたいので、そういった要望を叶えてくれる機種が良いですね。

というわけで、価格でいけば、

  1. Dell XPS 13
  2. HP Spectre x360 13
  3. HP Spectre x360 15

性能で選ぶと、

  1. HP Spectre x360 15
  2. Dell XPS 15
  3. HP Spectre x360 13

メンテナンス性で選ぶと、

  1. Dell XPS 15
  2. Dell XPS 13
  3. HP Spectre x360 15

となります。

・・また、メンテナンス性が悪い上、そもそもメモリもストレージも交換できない、Dell XPS 13 2-in-1 と、HP Spectre x360 13 は問題外となってしまいます。

よって、

  • Dell XPS 13
  • Dell XPS 15
  • HP Spectre x360 15

から選ぶことになるのでしょうか・・

あるいは、 MSI Prestige-15 iconのような強烈な伏兵が現れるのでしょうか・・

 


 

 

zaturendo

中小企業社内SE。

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