梅田三丁目計画で、新たな情報が入ってきました。
梅田三丁目計画 (仮称) についての続報
大阪駅前の西梅田地区 (オオサカガーデンシティ) の最も大阪駅よりの一角で進められている、梅田三丁目計画。
もともと、大阪中央郵便局建て替え工事として計画されて、30年近く寝かされていた再開発計画が、今年の夏前に再始動したことは以前にもお知らせしたとおりですが、その後新たな情報が出てきました。
日本郵便株式会社、大阪ターミナルビル株式会社、株式会社JTB の三社が、梅田三丁目計画 (仮称)について、環境影響評価準備書を大阪市長に提出しました。
工期は、現在既存で残っている建物、アクティ西ビルの解体工事含めて、4年半かかる見通し。
計画の概要は以下のとおりです。
- 工事名
梅田3丁目計画(仮称)建設工事- 工事場所
大阪府大阪市北区梅田三丁目2-4、2-14、2-18- 工事内容
- 敷地面積: 約12,900m²
- 構造: 鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造及び鉄筋コンクリート造
- 規模: 地上40階、地下3階、塔屋2階、高さ約188m
- 延べ面積: 約 229,000m²
- 参 考:1 約 193,500m²
業務施設: 約 101,500m²
商業施設: 約 44,000m²
劇 場: 約 6,000m²
滞在施設: 約 42,000m²- 工期
解体着手:2020年7月~竣工:2024年3月(予定)。ただし、落札者の提案により後期を短縮することがある。
当計画は、2019年6月21日に入札公告が出されて、10月3日に入札が行われて既に施工業者は決まっていると思われるのですが、そのあたりの情報はまだ一般には出ていません。
また、同計画については、10月末にサウスゲートビル (旧アクティ大阪) に接続する立体歩行通路や、JR大阪駅北側につながる歩行通路の設置、ビルの高さ制限に関する計画変更が発表されたばかりでした。
サウスゲートビルと立体通路で直結/大阪中央郵便局跡地の再開発ビル/駅北側とも歩行者用通路で接続 https://t.co/J8fUV43pYQ pic.twitter.com/Uy1a9L4Q0Y
— 建設ニュース (@constnews_info) October 31, 2019
梅田三丁目計画の外観
以前の外観イメージから大幅に変わりました。それもかなり大幅に。
まず、高層部全体が大阪駅側に寄りました。それに伴って、高層部は東西に長い、幅の広い形になっています。
高層部の下部3分の2弱は、南北側に張り出した長十字形になっているオフィスフロアが占めています。
構想部の上部3分の1は、東西に長い長方形のフロアをしており、ここには滞在施設、つまりホテルが入居します。従来の計画案では、高層部はオフィスフロアが占める予定でしたが、昨今の情勢からオフィスとホテルの複合タワーとなるようです。
また、高層部がJR大阪駅側 (東側) に寄ったことで、当初、大阪駅側中層部に配置されるはずであった劇場が、中層部の西側に収まるようになっています。ホテルのフロアが増えたことによって、オフィスの面積が若干削られるのと同時に、劇場も少し規模が縮小されているように思われます。
右側に伸びるのは、サウスゲートビルに接続する歩行者用のペデストリアンデッキです。
中層部には、商業施設のほか、劇場および、ホテルのロビーが収容されるようになっています。
劇場は、向かって左側の中層部に設けられます。資料によれば、5階から9階まで占めており、おそらくおホワイエは、7階か8階の北側に設けられるのではないでしょうか。
北側には、向かって左側寄りに展望エレベーターが6基前後付くように思われます。
これは、おそらく業務施設のロビーとなっている10階2に接続しているみたいですね。ちょうど、フェスティバルタワーのロビー階と同じような形式だと思われます。
オフィスロビー階となるこのフロアから、中層部屋上の緑化されたガーデンに出ることも出来るのではないかと考えられます。
ホテルのロビーは、専用のエレベーターで上って、8階、9階あたりに設けられるのだと思います。
また、北面の展望エレベーター右横側には、現在保存されている旧大阪中央郵便局の外壁が躯体と一体となって復元されるスペースがあります。
中層部の右側にある窓は、おそらく劇場のホワイエとなる部分でしょうか。ちょうど眼前に梅北2期の街を眺められるようになっています。
東西の立面をみると、二段階の幅を持った高層部がよくわかりますね。
建物西側には、車寄せが設けられます。
Google Earth でバーチャル景観を見てみる
今回も、SketchUp でモデルを作成し、そのモデルを Google Earth Pro に追加してみました。
ちなみに外観のテクスチャーも自作していますが、実際の建物とは異なるかもしれないことを予めご了承下さい。
JR大阪駅前の阪急と阪神を結ぶ立体歩道橋からの見た目です。以前のモデルに比べると、ぐっとこちらにビルが寄っている分、迫力を感じるかもしれませんね。
梅田ランプ西付近の見た目。道路上からではこのように見えないかもしれませんが、他の西梅田のビル群を圧倒していますね。
その、西梅田のビル群と梅田三丁目計画。
このビルが完成すると、オオサカガーデンシティにおける超高層ビル群の景観は、最終形態となります。
淀川河川敷、十三付近から眺めた大阪梅田のビル群。十三大橋からは、ちょうど真正面に梅田三丁目計画が見えてなかなか見ごたえがありそうです。
空撮風の画像ですが、梅田三丁目プロジェクトの巨大さがよくわかります。
おそらく、東西方向の幅は100m を超えています。
梅田三丁目計画、大阪市の公開資料を元にモデリングしてみたら、ビルの幅だけでも100mあるみたい。 pic.twitter.com/lg1L4Xqqg3
— 雑廉堂 (@rough_and_cheap) November 30, 2019
JR大阪駅と園周辺のビル群。
ちょうどJR大阪駅を挟んで、180mクラスのビルが囲むように建っています。
現在建設中の梅田1丁目計画 (大阪梅田ツインタワーズ・サウス) と梅田阪急ビル (同・ノース)と梅田三丁目計画 (JPタワー大阪?)。これらのビルが並ぶと、旧世代のビル (大阪駅前ビルや、ヒルトン大阪等) がとても小さく見えてしまいます。
最後に上福島北1歩道橋からの見た目。
ここから見た形が一番格好がいいと思います。完成したらぜひ撮ってみたい。
とんでもないイースターエッグ (?) が・・!?
今回の梅田三丁目計画。
新しい外観パースを見ていて気づきました。
なんと、画像の右下の方に、在りし日の
大阪タワーとホテルプラザのシルエット が!!!
↓↓拡大したところ↓↓
大阪タワー哀歌
これは、誰がなんと言おうと大阪タワーとホテルプラザのシルエットに間違いありません。ちょうどこのあたりからみると、この2つの建物は間違いなくこのように見えていたはず。
子供の頃や若き日に、JRの高架越し、夕焼けを背景にシルエットになって浮かぶ、あのタワーとホテルの姿はいまだに忘れることはありません。
これは、この外観パースを描いた方が、何らかのオマージュやリスペクトを込めてここにシルエットを描いたのでしょうか。。
その大阪タワーも、10年前のちょうど今頃、すでに解体が始まっていました。
初代ウルトラマン、第27話、「怪獣殿下 (後編)」では、ゴモラを監視する目的で「対策本部」が設置された大阪タワー。
その後、朝のバラエティ番組、「おはよう朝日です」の放映スタジオとして使用された大阪タワー。
子供の頃、親に無理やりお願いして展望台まで登った大阪タワー。
市内では一番高い建造物だったにもかかわらず、それよりも遥かに低い通天閣よりも影の薄かった大阪タワー。
梅田スカイビルが完成した時には、空中庭園の展望台がすでに大阪タワーの全高を超えてしまい、まさに夕焼けにたそがれていた大阪タワー。
それでも大好きだった大阪タワー。
今はもうない、大阪タワー。
きっとこの外観パースを描いた人は、私と同年代かそれ以上の、古き — 大阪 — を愛した人なのかもしれません。
まとめ
後半、ちょっと大阪タワー愛 (哀?) の方にそれてしまった感がありますが (汗)、ちょっとした驚きでしたね。最初発見した時は思わず声が出てしまいました。
いずれにしても、梅田三丁目計画、今後また動きがあれば報告したいと思います。
場所
0件のコメント